【ドラマ】なぜかハマる、実写版「賭ケグルイ」の魅力!
歳を取ったからか、子供が生まれたからか、ドラマというものを見る機会が大いに減った。いくら話題になっていようと、トータルで十時間以上もの拘束時間を考えると、とても手を出せない。そんなわたくしでも、最近はまったドラマがありました。
「半沢直樹?」
「梨泰院クラス?」
「愛の不時着?」
残念、外れです。正解は「賭ケグルイ」です!
なんじゃそりゃと思われる方も多いでしょう。
そこで今回は「賭ケグルイ」の魅力について、おじさんなりに語りたいと思います。
原作はギャンブル漫画
原作情報
原作:河本ほむら、作画:尚村透による作品。
月刊ガンガンJOKERで連載中。
コミックスは現在14巻まで発売中(2021年4月現在)
スピンオフ作品「賭ケグルイ・双」「賭ケグルイ・妄」がある。
あらすじ
創立122年を迎える名門校、私立百花王学園は、上流階級・政財界の子女が数多く通う名門校。そこは、圧倒的なギャンブルの腕を持つという生徒会長・桃喰綺羅莉のもと、生徒同士のギャンブルによる階級制度によって支配されていた。そこに、蛇喰夢子という少女が転校してくる。蛇喰夢子はおっとりした才媛に見えるが、実は生粋のギャンブル狂・賭ケグルイであった。(出典:Wikipedia)
ざっくり基本設定
【私立百花王学園】
上流階級・財閥界の子女が通う名門校。煌びやかな学園のように見えて、その中ではギャンブルが人生すらも決める弱肉強食の世界。
【家畜】
生徒会へ納める上納金が下位100位の者たちは「非協力傾向生徒」と見なされ、男は「ポチ」、女は「ミケ」という名札を付けさせられる。家畜に人権はなく、すべての生徒から非道の扱いを受ける。家畜を解除するためには「特別上納金」100万円を生徒会へ献上することのみ。また家畜のみに与えられた権利として誰にでも「公式戦」を挑むことが出来、指名された相手は拒否することが出来ない。
【生徒会】
生徒会長、副生徒会長、各委員長 により構成される。実質学園で最もギャンブルに長けた者たち。資金力はずば抜けており数億円の財力を持つ。
要は「学園カイジ」と言ったところです。
実写版「賭ケグルイ」の魅力
其の1・出演者の演技力
普通のドラマを観慣れた方にとっては、過剰すぎる演技の数々でしょう。最初は違和感を感じるかもしれませんが、見続けているうちに、その過剰な演技がクセになってきます。もっと、もっと見たい!そんな気持ちにさせてくれます。
蛇喰 夢子(じゃばみ ゆめこ):浜辺美波
原作忠実度:★★★★☆
彼女いてこその賭ケグルイと言っても過言ではない演技力。このドラマを観るまでは「最近旬の女優」程度にしか思ってませんでしたが、ぶっ飛んだ演技に度肝を抜かれました。 CMなどで見るようなナチュラル演技とはかけ離れた、ギャンブル狂いの演技にご注目ください!
早乙女 芽亜里(さおとめ めあり):森川葵
原作忠実度:★★☆☆☆
ツインテールが似合ってない…。それを補っても有り余る、早乙女芽亜里という少女のキャラクター性を再現する演技力。途中からはダブル主演と言っても差し支えないメインキャラクターです。
桃喰 綺羅莉(ももばみ きらり):池田エライザ
原作忠実度:★★★★★
驚異の再現度!銀髪に違和感がない役者がいたとは驚き。とにかくずっと見ていたい生徒会長さま。
生志摩 妄(いきしま みだり):柳美稀
原作忠実度:★★★★☆
賭ケグルイが誇る24時間ぶっ飛びキャラ。Mキャラ全開で何かと夢子に付きまとう、ただただ出てきて欲しい美化委員長。
木渡 潤(きわたり じゅん):矢本悠馬
原作忠実度:★☆☆☆☆
実写版ではレギュラー扱いとなった、原作を飛び越えた男。彼の器用な演技に惚れこみます。
其の2・あえて漫画的表現
漫画原作のドラマだと、現実的な範囲で表現できる演出をするのが常です。しかし「賭ケグルイ」は何かと漫画表現を多用します。
1.とにかく原作へ寄せる
見た目をとにかく原作へ寄せます。正直、真っ赤な制服は違和感しかありません。だというのに、役者、舞台、小物、全てを原作へ寄せると、その違和感が無くなり非常に調和した不思議な画が出来上がります。実写なのにとても漫画的なのです。
2.瞳孔がキュッとなる
賭ケグルイの特徴的な漫画的演出。大どんでん返しでギャンブルに負けた者は、驚きのあまり瞳孔が有り得ない位にキュッとなります。CGで処理してまで瞳孔を小さくする表現のこだわり。別に役者の驚く表情だけでも十分成立するんですが、それでも満足しない作り手のこだわり。大好きです。
3.髪の毛が真っ白になる
少しネタバレになってしまいますが、委員会のひとりが夢子と勝負した際に、自分の将来を含めた全財産賭けた勝負で負けた時、一瞬にして髪の毛が真っ白になります。これは原作の演出をそっくりそのまま再現したもの。負け様もカッコいい。
其の3・毎回取り直しのオープニング
一話目のOPを上に貼り付けましたが、このクオリティのOPを毎回登場人物に合わせて取り直しています。OPすらも毎回楽しめるし、何度も見ているうちについつい曲を口ずさんでしまう自分がいました。
其の4・オリジナルストーリー
実写版は「第1期(10話)」「第2期(5話)」「映画」とあります。ドラマは毎話30分と短いためとても見やすいです。映画含めても1日あれば見ることができます。
さて原作もまだ終わっていない「賭ケグルイ」ですが、ドラマはサクサク進むため追い付きかねない状態となりました。原作では「第2期」の後でストーリー上大転換点(新キャラが滅茶苦茶出てくる)があるため、手を出すとずっとそちらを気にする必要が出てきます。
そこで映画を機にオリジナルストーリーへと転換したのだと思われます。
しかしオリジナルストーリーも面白い!
映画という枠組みの中で作り上げた話だけあって、起承転結がしっかりとしています。原作にも出てこないキャラクター達も魅力的で、原作を知っていてもオチが分からないため純粋に作品を楽しめることができました。
原作を映画化したら、きっとキリが悪く、単一作品としてはクオリティの低いものとなったでしょう。
「賭ケグルイ・双」も実写化
スピンオフ作品も実写化!
まさに現在進行形で更新されています。配信媒体がテレビではなく「Amazon Prime Video」で独占配信中。
主人公は早乙女芽亜里。物語の舞台は蛇喰夢子が転校してくる1年前。まだ何も知らない初心な芽亜里が、権謀術策渦巻く過酷な学園へ果敢に立ち向かう姿を描く。
正直、原作1話目の雑魚っぷりは何なんだと思わずには言われないくらい、強敵を千切っては投げ、千切っては投げる。
映画第2弾が公開予定
2021年4月29日 全国公開!
まだ観れる、まだ作ってくれる!ありがとう監督!と感謝せずにいられません。
今回もまたオリジナルストーリー。物語はどんな結末へと向かうのか楽しみです。
熱量が伝わったかは分かりませんが、とにかく見てほしいそんなドラマです!